どうもシゴタメです。
今回は元バス運転手の方にインタビューに成功しました。
ネット界隈ではよく「バス運転手はやめとけ」などと言れていますが、実際のところはどうなんでしょうか？
詳しく聞いていこうと思います！

【今回インタビューしたのはこちらの方↓】

佐々木：はい、お願いします。

佐々木：はい、岩手の岩手県交通という会社で「路線バスの運転手」として勤務していました。

路線バス運転手の仕事内容詳細

佐々木：名前の通り路線バスを運行する仕事です。運転するだけでなく車両点検も乗務員（ドライバー）が行います。

 

路線バスの運転手を辞めた理由は？

佐々木：路線バスの運転手をやめた理由は色々ありますが、まずは給料が安すぎる点です。

佐々木：はい、まず新入社員の時点で基本給が17万円程度です。
それに残業代や休日出勤手当が付く感じです。あとボーナスが年2回、計、基本給の2か月分だけでます。

佐々木：はい、安すぎです。昇給も年功序列で年に数百円程度でした。最近、労働組合のおかげで昇給幅が年2000円程度になりましたが異常に安いですね。まともな生活はできません。

佐々木：あとは休みも少ないですし、冬は雪の上を走るので運転ストレスも高かったです。デカい車体を、こまめに停車＆発進させるのは大変だったのでやめました。

 

路線バス運転手時代の勤務体系は？

佐々木：朝、出勤して昼に休憩して夕方から夜にかけてまた運行するといった感じです。拘束時間が1日13時間くらい、そのうち運転時間が7～8時間くらいです。昼の休憩時間は給料が発生しません。

路線バス運転手時代の年収・待遇は？

佐々木：はい、冒頭でも言いましたが基本給17万円からスタートで昇給幅も少ないうえにボーナスも少ないです。1年目の年収は250万円くらいでした。十数年間勤務していた私でも年収350万円くらいでしたね。

佐々木：はい、少なすぎです。社員の誰一人として待遇に納得していないと思います。ほとんどの社員が年収400万円以下です。これではまともに結婚できないので、いい歳こいて独身＆実家暮らしの人が多いです。
ちなみに何回か婚活パーティーに行ったことがあるのですが、バス運転手は相手にされませんでした。年収400万円以下だとあからさまに敬遠されますね。結婚しても1人では家族を養えない職業です。

佐々木：はい、年収が低いのと、会社自体が(岩手県交通)が数年連続で赤字のため信用がないと判断されたようです。そのときは落ち込みました（笑）
路線バス運転手は正社員でもまともに家も購入できません。

↑（岩手県交通の業績。3期連続の赤字。補助金漬けにもかかわらずひどい業績）↑
出典：http://www.iwatekenkotsu.co.jp/pdf/newsrelease/newsrelease_20220621.pdf

 

佐々木：単身者向けの社宅がありますがオンボロ住宅ですね。他、福利厚生は無いに等しいです。

佐々木：退職金は勤続10数年で手取り400万円くらいでした。30数年勤務して定年退職した先輩でも退職金は手取り800万円程度だったとのことです。老後に不安しかないと言っていました。

 

路線バス運転手時代、嫌だったことや苦労したことは？

佐々木：たくさんありますがやはり「明らかに大変さと給料が見合ってない」点が嫌でした。岩手県交通に限らず路線バス会社は自治体から補助金をもらっているはずなのに経営状態が悪いため、運転手の給料が低すぎです。

あとは拘束時間が長すぎ＆休日少なすぎです。1日13時間勤務で年間休日がたったの77日間だけです。週休2日ですらありません。もちろんカレンダー通りには休めません。お盆や年末年始も強制的に勤務させられます。きついし、過酷です。

↑（岩手県交通の求人情報、本当に年間休日77日間しかない）↑

また、路線バス会社あるあるですが、運転手が休んでダイヤが大きく狂うのを会社側が嫌うため有給休暇も取りずらいです。必ず休む理由を聞かれて希望の日とは別の日に取得させられることが多かったです。

さらに言うと、基本的に陰湿で社員同士の人間関係も悪めです。「運転が荒い」とか「態度が悪い」などのクレームもたまにあります。

 

路線バス運転手時代、よかったことは？

佐々木：バス運転手時代によかったことは乗客に「ありがとうございました」と感謝されることですね。そこはやりがいを感じてました。ただ、やりがいだけではやっていけないです。

 

岩手県交通への不満は？

佐々木：ありまくりですね。役員がクソ過ぎて待遇が改善しないところです。「命を預かる仕事」だとか「地域の足」だとか言われますが「ちゃんとした労働対価を支払え！」と言いたいです。

同僚も若いバス運転手だけでなく中高年層もバンバン転職していってるため、もう公共交通の役割を果たせなくなるのでは？と思います。

バスも老朽化しており、ＳＤＧＳが叫ばれるこのご時世に尋常じゃないくらいの排気ガスがでる車体を運転しなきゃならないのもおかしいです。
これは私見ですが、これからバスを新しく購入しなければならないためコスト増で会社の経営はさらに苦しくなるのではないかと思います。

あと、車内の音声広告も何十年変わっていないため「バスは僕らのスニーカー♪」というクソ放送を1日に何百回も聞かされることです。頭おかしくなるんじゃないかと、、、

佐々木：はい、岩手県交通は各種転職口コミサイトの評判を見ても酷いですが、悪い口コミは結構削除されていると思います。実際はもっと低評価ですね。ブラック過ぎですから！
祖父が亡くなった時、忌引き休暇を取ろうとしたのですが「空気読めよ」と言われた件についてはさすがに労働基準監督署に相談しました。（ちなみに盛岡の労働基準監督署はなにもしてくれませんでした。）

 

バス運転手の将来性は？

佐々木：バス運転手に将来性は全くありません。
近年、バス会社は県や市から補助金をもらって、バス好きの高卒の新入社員に大型二種免許を会社負担で取得させていますが、彼らに話を聞くと3年くらい経験を積んだらタクシードライバーに転職予定とのことです。

バスの運転手不足は深刻化を極めており、現実問題、若手の離職率は年々高くなっています。現役のバス運転手の平均年齢も50代を超えているため将来の地域交通は破綻がみえてきています。

私見ですが、運転手不足→運賃値上げ＆急激な人口減→利用者減で経営難→運転手不足の負のスパイラルで地方のバス会社は今後10年以内に倒産しまくるのではないかと思います。それか、自動運転のバスを自治体が運営するようになるのではないかと思います。

あと、2024年からドライバーの労働時間が規制されましたが、これによってただでさえ収入が少ないのに残業代もさらに減らされます。よくなる要素が1つもないです。はっきり言って未来なさすぎのやばい底辺職です。

https://driver-roudou-jikan.mhlw.go.jp/bus/work

 

なぜタクシー運転手に転職？よかった？

佐々木：単純に稼げそうだったことと休みがちゃんと取れることもあり、思い切って岩手から東京に上京してタクシー運転手に転職しました。
タクシー運転手に転職した感想としては「よかった」の一言です。
キレイな社員寮を月2万の家賃で借りることができたうえに、収入も転職1年目から年収800万円を超えました。路線バス運転手時代の2倍以上です！プライベートも充実しています。
なんでもっと早くタクシー運転手に転職しなかったんだと激しく後悔しています。

ちなみに元バス運転手（二種免許保有＆ドライバー経験あり）の方はタクシー会社からみても即戦力のためすごく優遇されます。私の場合、2日で大手のタクシー会社から好待遇で内定をもらえました。

佐々木：いいえ、こちらこそありがとうございました。

 

【結論】バス運転手はやめとけ！

最近、県によってはバス運転手の地方移住に支援金をだしているケースもありますが、論外も論外、もってのほか！絶対にやめたほうが良いです。

 

【まとめ】

まとめると

• バス運転手は給料が低すぎるからやめとけ！
• バス運転手は休日が少なすぎるからやめとけ！
• バス運転手は住宅ローンが組めないからやめとけ！
• バス運転手は将来性がないからやめとけ！
• バス運転手はストレスが高いからやめとけ！

以上です。

「バス運転手は上京してタクシー運転手に転職するのが正解」です！